Foo Yun Chee
[ブリュッセル 21日 ロイター] - 米与党共和党の連邦議員25人は、欧州連合(EU)のデジタル規制が米大手IT企業を不当に標的にしている主張し、トランプ大統領に対して通商調査の実施を含む対抗措置を講じるよう求める書簡を送った。ロイターが書簡の内容を確認して明らかになった。
この議員グループが問題視しているのは、アマゾン・ドット・コム、アップル、ブッキング・ホールディングス、グーグル、メタ、マイクロソフトなどを対象とするEUの「デジタル市場法(DMA)」だ。
書簡には「EUは米企業に対する経済的な利益搾取や規制上の強圧手段として、反競争的な政策や慣行を追求し続けている。EUが反米的な制度をさらに定着させる前に、断固たる行動を取るよう求める」と記されている。
一方でEU欧州委員会のトーマス・レニエ報道官は「EUには域内の経済活動を規制する主権的権利がある」と反論。デジタル規制についても「常にそうしてきたように、公平かつ非差別的な形で執行していく」と述べた。
議員グループのうちの7人は下院歳入委員会の通商小委員会のメンバー。同小委員長のエイドリアン・スミス議員らは、アマゾンとマイクロソフトのクラウド事業がDMAの対象に加えられそうな情勢について「欧州や中国の競合企業には課されない前例のない規制負担を強いることになる」と批判した。
また欧州委がDMA違反を理由にグーグルへ制裁金を科す方針とされることを巡っても、同社が検索サービスに施した大幅な変更措置を十分考慮していないと指摘した。
さらにアップル、メタ、アマゾンがDMA上の「ゲートキーパー」に指定される一方、中国発電子商取引(EC)大手のTemu(テム)やアリエクスプレスが対象外となっていることにも疑問を呈した。
議員グループは「対話で早期に解決できない場合、米国は1974年通商法301条を含む利用可能なあらゆる手段を行使すべきだ」と訴えている。この法令は不公正な貿易慣行に対し、関税賦課などの対抗措置を認める内容だ。
その上で「EUによるデジタル分野での差別的な政策や慣行が続けば、EUの米市場へのアクセスは保証されたものではなく、制限される可能性があることを明確にすべきだ」と強調した。