[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、中東緊迫化を背景にした原油高で米国のインフレが高止まりするとの見方が強まる中、ドルがユーロなどの主要通貨に対して上昇した。対円では一時、1986年12月以来初めて163円を上回った。

ドル/円は一時163.23円まで上昇。その後は一時162円台に戻したものの、政府・日銀による円安阻止に向けた円買い・ドル売り為替介入が引き続き警戒されている。

米国とイランを巡っては、米軍は20日まで10夜連続でイランを攻撃。米中央軍によると、20日の攻撃は約5時間にわたり、イランの軍事指揮拠点、海上戦力、ミサイル・ドローン(無人機)の発射拠点、防空システムを標的にした。

交戦が続く中、イエメンの親イラン武装組織フーシ派は海運各社に電子メールを送付、サウジアラビアの港湾で貨物の積み降ろしを禁止するとし、こうした活動を行えば「あらゆる場所で」標的とすると警告。フーシ派は20日、サウジアラビアに対する海上封鎖を即時発効で実施すると宣言しており、LSEGの海運データによるとこの日、サウジアラビア産原油を積載したタンカー2隻が紅海でUターンし、スエズ運河に向かった。

こうした中、原油先物は上昇している。

シルバー・ゴールド・ブル(トロント)の外為・貴金属リスク管理責任者、エリック・ブレガー氏は、「米軍は10夜連続でイランを攻撃したが、市場では現状が冷静に織り込まれている」と指摘。「米連邦準備理事会(FRB)はタカ派姿勢を維持しているが、市場ではこの点についてまだ十分に認識されていない可能性がある」とし、「中東での紛争が長引けば長引くほど、FRBが一段とタカ派的な方向に傾く可能性が高まる」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、FRBが28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25%ポイントの利上げを決定する確率は21.9%と、前週の約11%から上昇した。ただ、1カ月前の38.5%は依然として下回っている。

9月15─16日の次回FOMCで0.25%ポイントの利上げが決定される確率は68.2%。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数 は0.17%高の101.16。

ユーロ/ドルは0.11%安の1.1402ドル。

ロイターが実施したエコノミスト調査によると、欧州中央銀行(ECB)は23日の理事会で政策金利を据え置くとの見方が大勢になっているものの、エネルギー価格高騰再燃に伴うインフレ圧力激化のリスクを受け、9月には今年2度目となる利上げに踏み切るとの見方が出ている。

ECBは6月の理事会で0.25%ポイントの利上げを決定。利上げは2023年9月以来、約3年ぶりだった。

ドル/円 NY終値 163.16/163.19

始値 162.65

高値 163.23

安値 162.67

ユーロ/ドル NY終値 1.1397/1.1400

始値 1.1419

高値 1.1423

安値 1.1398

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