Yimou Lee
[台北 21日 ロイター] - 台湾は8月に実施する年次防空演習で、初めてモバイル通信の速度を意図的に落とし、災害や中国による侵攻などさまざまな緊急事態で通信帯域が不足した場合に市民がどのように連絡を取り合うかを検証する。
計画文書によると、通信速度を落とす30分間、ビデオ通話、動画配信、交流サイト(SNS)の画像など高帯域を必要とするサービスが北部・中部の14の県・市で利用できなくなる。対象地域には人口の約7割が居住している。
中国が台湾周辺で軍事的圧力を強める中、演習は台湾が備えを強化する取り組みの一環。当局は空襲だけでなく、封鎖やサイバー攻撃、侵攻に伴う通信障害についても計画を進めることを迫られている。
台湾の安全保障当局高官は記者団に対し「今回の演習が中央政府機関だけでなく、市民が異なる通信手段の利用に向けた備えを強化する助けにもなることを期待する」と述べた。
また、台湾の太平洋岸沖で中国海警局の活動が最近急増していることに言及した。
年次防空演習中に行う通信速度の減速は、中部で8月10日に、北部で同13日に、それぞれ30分間実施される。ATM(現金自動預払機)、信号機、救急通報など、重要なサービスには影響しない。
別の高官は「市民が代替手段を事前に考え、この30分間にどのような影響や変化があり得るかを検討することを期待する」とし、代替手段には固定電話、固定回線のインターネット、トランシーバーなどが含まれると指摘した。家族と連絡を取る方法や落ち合う場所を事前に決めておくべきとも述べた。