Ahmad Ghaddar
[ロンドン 19日 ロイター] - サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、イラク、クウェート、イランの湾岸諸国から7月前半に輸出された原油とコンデンセートは日量1200万バレルと、前月平均より約16%増えたことがケプラーの調査で分かった。これは2月末に米国とイスラエルがイランを攻撃する前以来の高水準となった。
ただ攻撃前のピークだった日量1760万バレルより約32%低い水準にとどまった。ボルテクサは7月前半の湾岸諸国からの輸出量が日量1306万バレルだったと推計した。
背景には、米国とイランが石油・ガス輸送で最も重要な航路となっているホルムズ海峡の再開と、戦闘の終結で暫定和平合意を結んだことがある。しかし最近の戦闘激化で和平合意は事実上崩壊し、ホルムズ海峡を経由した輸出量は減少傾向にある。
ケプラーは特に増加が目立ったのはサウジ、イラン、イラクだったと指摘。ボルテクサはイラクからの輸出量が前月比で最も大きく伸びた一方、UAEは過去最高水準だった6月から鈍化したとみている。
米国とイランの戦闘激化に伴ってホルムズ海峡を通過する船舶数は減少しており、今月16日に通った商用タンカーは3隻と、1日としては5月以来の最低隻数となった。
ケプラーのアナリスト、ヨハネス・ラウバル氏は「活動の鈍化が見られており、これは各国が生産量を削減せざるを得なくなり、出荷される原油量が減ることを意味する」と語った。
世界の石油供給に重大なリスクをもたらす可能性のある動きも出ている。米国がイランの電力インフラを攻撃した場合に備え、紅海を封鎖する準備を整えるようイランがイエメンの親イラン武装組織フーシ派に指示していたことが今月16日、分かった。ロイターが情報筋の話として報じた。
サウジはエネルギー輸出の大部分を紅海沿岸のヤンブー港経由に切り替えている。ケプラーの調査によると、7月に入ってからサウジから輸出された日量529万バレルの原油とコンデンセートのうち75%がヤンブー港経由で出荷された。