Elizabeth Piper Alistair Smout Andrew MacAskill
[ロンドン 17日 ロイター] - 英与党・労働党は17日の特別党大会で、前マンチェスター市長のアンディ・バーナム下院議員を新党首に選出した。20日にスターマー首相の後任として首相に就任する。過去10年で7人目の首相となる。
マンチェスター市長として地域の利益を守る姿勢を貫いたことから「北の王」の異名を持つバーナム氏は党の議員・幹部を前に、政権を担う準備は整っているとし「あらゆる忘れられた場所」の人々に希望を届けるため尽力すると表明。労働党にとって党勢を立て直す「最後のチャンス」だとし、ウェストミンスター(英政界)から地方へと権限を分散し、国民が「切望している」変革の実現に向け団結したチームを率いる考えを示した。
バーナム氏は、マンチェスター市長として企業と協働してきた経験が政権運営の手本になるとし、「マンチェスターでビジネス寄りの市長だったように、私はビジネス寄りの労働党党首になる」と言及。「共に地域を立て直す。それがマンチェスターでのやり方で、それを国全体に広げる」と語った。
またエッセンシャルサービスに対する公的管理を強化しなければ政府はインフレを効果的に抑制できないとし、「生活必需品のコストに対する十分な公的管理がなければ、どうやってインフレや財政支出、経済全体を制御できるのか」と指摘。1980年代の民営化により、住宅、水道、エネルギー、交通といったエッセンシャルサービスの「管理を手放した」結果、国民がコスト増にさらされたとし、路線転換が必要だと訴えた。同氏はこれまでも、地方へ一段と権限を委譲する考えを示している。
閣僚人事はまだ決めていないとした上で、主要閣僚の顔ぶれには労働党のあらゆる勢力を反映させると述べた。
こうした中、英右派政党「リフォームUK」を率いるナイジェル・ファラージ氏は17日、保守派の政治家や活動家が集まる「CPACグレートブリテン」に登壇し、バーナム氏の演説を「全く中身がない」と一蹴。バーナム氏は「有権者からのいかなる信任も得ることなく」首相に就任することになると述べた。
ファラージ氏は、2024年7月の総選挙で当選する前に富豪から受け取った暗号資産(仮想通貨)の献金について、適切な開示を巡る疑惑が噴出し、今月7日に下院議員を辞任。同党の議席奪還により自らの立場を強化したいと考えている。