Julie Zhu

[香港 17日 ロイター] - 2026年上半期決算の純損益が最大で計90億元(13億3000万ドル)の赤字の見込みになった中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空の中国航空大手3社は、より厳しい先行き見通しに直面しながら夏の行楽シーズンに突入した。需要が低迷している中で、航空業界の最繁忙期でも燃料費高騰を吸収できるかどうかが疑問視されている。

大手3社の巨額赤字は、中国の航空会社が直面しているジレンマを浮き彫りにしている。燃料費高騰による業績のマイナスを補うために運賃を引き上げれば、需要がさらに弱まるリスクがある。一方で運賃を低く抑え続ければ、航空会社が費用高騰を負担することになる。

HSBCの輸送・物流調査部門のグローバル責任者、パラシュ・ジェイン氏は、経済成長の鈍化に伴う「負の資産効果」が中国の消費者の習慣を変えつつあり、航空運賃を値上げするたびに需要の低下を招くリスクがあると指摘する。

ジェイン氏は「需要低迷の最大の要因は、何と言っても航空運賃の上昇だ」とした上で、「航空運賃の上昇が需要を圧迫しており、より短距離の移動では高速鉄道を利用するように消費者を追い込んでいる」と言及した。

HSBCのアナリストらは、中国航空大手3社が26年に計約168億元の赤字を計上すると予測する。これに対し、現在の市場予想は計13億元の黒字を見込む。

中国国際航空は証券取引所への提出書類で、燃料価格高騰が利益率を「大幅に圧迫」したと説明した。

アジアの多くの航空会社とは異なり、中国の航空会社は航空燃料のヘッジ取引(価格変動リスクを避けるための予約購入)をほとんど手がけていない。このため、米国とイスラエルのイラン攻撃に端を発した原油価格高騰の影響をより強く受けやすい状況にある。

ジェット燃料価格は2026年第2・四半期のピーク時から下落したものの、イラン攻撃前の水準を約50%上回っている。

バンク・オブ・アメリカのアナリストらは顧客向けのメモで「ジェット燃料価格の正常化には時間がかかることを踏まえると、夏のピークシーズンを控えて需要低迷が引き続き最大の懸念材料となるだろう」との見方を示した。

第3・四半期は通常、中国の航空会社にとって収益性が最も高い時期だ。しかし、航空データ企業のフライトマスターは7―8月の中国航空会社の国内線および国際線の旅客数が前年同期比3.6%減の1億4200万人に落ち込むと予測し、その通りになればピークシーズンの旅客数は22年以降で初めての減少となる。

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