Anirban Sen Pritam Biswas Nandita Bose
[ニューヨーク/ワシントン 16日 ロイター] - トランプ米大統領の長年のテレプロンプター(演説原稿の表示装置)担当者だったガブリエル・ペレス氏が、予測市場プラットフォーム「カルシ」でインサイダー取引を行った疑いで米商品先物取引委員会(CFTC)の調査を受けている。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。
今回問題となっているのは、カルシが提供する「メンション市場」で、演説やテレビ番組、企業決算説明会などで特定の単語やフレーズが発言されるかどうかを対象とする契約を取引できる仕組み。事前に原稿へアクセスできる関係者による不正利用の懸念から、規制当局の監視対象となっている。
関係者の1人は、カルシが顧客審査や市場監視の過程で不審な取引を把握してCFTCに通報したと説明。同社のロバート・デノールト執行責任者(法執行担当)はロイターに「監視チームが取引を速やかに特定し、社内調査の後にCFTCへ報告した。収集した証拠を規制当局に提供している」と語った。
2人目の関係者の話では、ペレス氏は調査に全面的に協力しているという。
ホワイトハウスのレビット報道官は16日、記者団に「大統領は当該職員について把握している」と述べた上で、ペレス氏は無給休職となった後にホワイトハウスでの職務を離れることになったと付け加えた。
またレビット氏は、政府支給端末でカルシや競合の予測市場「ポリマーケット」を利用していた職員がいたかどうかとの質問には「現時点で機密情報を利用して賭けを行った疑いのある他の職員は承知していない」と回答した。
関係者によると、カルシはペレス氏の口座を凍結しており、同氏がこうした取引で得た9万ドル超の利益は引き出されていない。社内調査では本人への聞き取りも実施され、市場参加業者からも複数の不審取引に関する通報が寄せられたという。
カルシは6月、機密性の高い契約を取引する利用者に対して勤務先の開示を義務付けるほか、内部通報窓口を設置するなど不正対策を徹底する方針を発表していた。