[ニューヨーク 16日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。一連の経済指標で米経済は底堅く推移し続けるとの見方が裏付けられたほか、中東情勢の緊迫化を受け「有事の買い」が入っていることが支援要因になっている。
この日発表の米経済指標では、商務省発表の6月の小売売上高が前月比0.2%増。 労働省発表の7月11日までの週の新規失業保険申請件数は前週から8000件減少した。
米経済は他の主要国・地域と比べエネルギー価格の変動による影響を受けにくく、原油価格が上昇する局面では安全資産としてドルに資金が流入しやすいため、ユーロや円が売られる一方でドルが買われる傾向がある。
メシロウ・カレンシー・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、ウト・シノハラ氏は「米国の6月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)の伸びが予想を下回ったことを受け、今週前半はドルに下押し圧力がかかったが、この日の小売売上高と新規失業保険申請件数はドルの下支えになった。中東情勢が再度緊迫化していることもドルの支援要因になっている」と述べた。
バノックバーン・キャピタル・マーケッツのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「ドルに有事の買いが入っている可能性がある」と指摘。「米国とイランの交戦開始以来、イランに関連する脅威は市場で長らく懸念されてきた」とし、「米国による事態のエスカレーションには一定の限界があり、イラン側からもそうしたことが示されている」と語った。
金利先物に基づくと、連邦準備理事会(FRB)が28─29日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決定する確率は10%。週初の45%から低下した。9月までに少なくとも0.25%ポイントの利上げが実施される確率は48%。
市場では、欧州中央銀行(ECB)は米連邦準備理事会(FRB)よりもタカ派的な姿勢を維持するとみられており、2027年までに2回の追加利上げが実施されるとの見方が織り込まれている。
ECBは6月の理事会で政策金利である中銀預金金利を0.25%ポイント引き上げ、2.25%とすると決定。利上げは23年9月以来、約3年ぶりだった。一部のエコノミストは今月23日の理事会でも利上げが決定される可能性があるとの見方を示している。INGのグローバル・マクロ責任者、カーステン・ブルゼスキ氏は、中東情勢の再緊迫化に言及した上で「一部のECB当局者は追加利上げをより強く主張する方向に傾く可能性がある」としている。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.31%高の100.76。
ドル/円は0.13%高の162.39円。
ユーロ/ドルは0.23%安の1.1437ドル。
ドル/円 NY終値 162.38/162.41
始値 162.15
高値 162.54
安値 162.12
ユーロ/ドル NY終値 1.1441/1.1443
始値 1.1459
高値 1.1470
安値 1.1432