[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米国とイランの緊張の高まりのほか、米連邦準備理事会(FRB)当局者のタカ派的な発言を背景に、ドルがユーロや円などの主要通貨に対し小幅高で推移した。円は、政府は年金基金の資産配分を直ちに変更する計画はないとロイターが報じたことが引き続き重荷になっている。
終盤の取引でドル/円は0.46%高の162.43円。円は対ドルで引き続き約40年ぶりの安値圏で推移しており、市場では政府・日銀による為替介入への警戒感が再び高まっている。
片山さつき財務相兼金融相が表明した年金基金による国内投資強化策について、ロイターは政府関係筋の話として、政府は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)の変更を現時点で想定しておらず、発言の主眼は「骨太ショック」の沈静化にあったと報道。直ちにGPIF中期目標改定といった具体的な動きにはつながらない見通しだが、現行の乖離許容幅の範囲内で投資強化を図るなど有効な方策を探るという。
先週の外為市場では、GPIFを含む年金基金が円資産への投資を拡大させるとの思惑を背景に円相場は上昇していた。
ステート・ストリート(ボストン)のシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「ドルがしばらく下落する局面があったとしても、最終的には再び現在の水準に戻る」と予想。「日銀は必要とされるほどの大幅な利上げを実施したいとは考えていないように見える」と述べた。
中東情勢を巡っては、トランプ米大統領がこの日、イランがホルムズ海峡を閉鎖したと主張したことを受け、イランに対する海上封鎖を再開すると同時に、ホルムズ海峡を通過する全ての貨物について20%の費用負担を求める考えを表明。米海軍主導の合同海上情報センター(JMIC)は、米軍はGMT14日午後8時(日本時間15日午前5時)からイランに対する海上封鎖を実施すると発表した。
BNYの米州マクロ戦略担当、ジョン・ベリス氏は「週末から週明けにかけて中東情勢が再び緊迫化したことを受け、市場はややリスク回避の動きで反応している」と指摘。「ドル高を後押しする方向にファンダメンタルズが動けば、ドルの買い持ちがさらに積み増される可能性がある」としている。
市場では、14日に米労働省が発表する6月の消費者物価指数(CPI)のほか、ウォーシュFRB議長が14日と15日に行う金融政策に関する議会証言が注目されている。ウォラーFRB理事はこの日の講演で、今後発表される経済指標でインフレ率の高止まりが示されれば、近い将来に利上げが必要になる可能性があるとの考えを示した。
LSEGのデータによると、FRBが年内に合計約30ベーシスポイント(bp)の利上げを実施するとの見方が金利先物市場で織り込まれている。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.21%高の101.27。
ユーロ/ドルは0.26%安の1.1383ドル。英ポンド/ドルは0.40%安の1.3352ドル。
ドル/円 NY終値 162.42/162.46
始値 162.05
高値 162.48
安値 162.04
ユーロ/ドル NY終値 1.1381/1.1384
始値 1.1435
高値 1.1437
安値 1.1378