John Irish

[パリ 13日 ロイター] - ウクライナ支援国で構成する「有志連合」は13日に首脳会合を開き、防空分野で新たな協力の枠組みを立ち上げることで合意した。協力の枠組みには米国の防空システム「パトリオット」に代わる低コストの新型弾道ミサイル迎撃システムの共同開発も含まれる。

英独仏とウクライナのほか、デンマーク、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデンの首脳は会合後に発表した共同声明で、「統合弾道ミサイル防衛連合(Integrated Anti-Ballistic Missile Coalition)」と呼ぶ取り組みの推進で一致したと表明。「欧州の防衛には、将来的なミサイルの脅威を抑止、無力化するための統合的なミサイル防衛という包括的な解決策が必要だで、こうしたミサイル防衛は共同の取り組み、技術的な開放性、信頼できる産業協力を通じて構築される」とした。

こうした構想は、参加国がすでに導入済み、または将来的に導入する欧州独自のシステムを含む既存の弾道ミサイル防衛システムを補完するものになるという。

有志連合の会合には約25カ国が参加。ウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。ゼレンスキー氏は「ウクライナがロシアの弾道ミサイルを撃墜する手段を多く持てば持つほど、ロシアのプーチン大統領が交渉のテーブルに着く可能性が高まる」と述べた。

この日の会合を主催したフランスの大統領府当局者によると、会議では米国の防空システム「パトリオット」用の迎撃ミサイルを追加調達する方策のほか、仏伊共同開発の防空システム「SAMP/T」の配備の進め方についても協議された。会合にはSAMP/Tの製造を手がけるユーロサムのほか、レオナルド、タレス、サーブなど欧州各国から約12社の防衛関連企業が参加。ウクライナの防衛テクノロジー企業、ファイア・ポイントも参加した。

フランスのマクロン大統領はゼレンスキー氏との共同記者会見で、ウクライナが次世代型SAMP/Tの導入を発注したと明らかにした。従来型システムや迎撃ミサイルの供給に続くものとなる。

また、フランスはウクライナにSAMP/T向け迎撃ミサイルや精密誘導爆弾、長距離巡航ミサイル「SCALP」の国内生産を認めると表明。フランスがウクライナに軍事能力のライセンス供与を行うのは初めてとなる。このほか、2028年から29年にかけてラファール戦闘機16機をウクライナに供与する。

マクロン氏によると、有志連合は将来的なウクライナ多国籍部隊構想の具体化に向け、ウクライナ周辺国で共同軍事演習を実施することでも合意した。

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