[ベルリン 13日 ロイター] - 独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)が、同業他社との競争力確保に向け、さらに約5万人の人員削減が必要になる可能性があると従業員に伝えた。従業員向けの社内メモをロイターが13日確認した。最大10万人の人員削減を検討していることを事実上初めて確認した。
VWは数十億ユーロ規模の関税コストや中国での競争激化などで収益力が低下。先週、車種の半減、ドイツ国内4工場の閉鎖、最大10万人の人員削減を盛り込んだ事業再編案を策定したと報じられた。ただ、労働者の代表が反対し、監査役会で否決されたとされる。
社内メモは、監査役会で労働者側から反対の声があがったことを受けて出された。その中で、ブルーメ氏は、ポルシェやアウディを含むVWグループ全体で、すでに5万人の削減に合意しているものの、コスト面で同業他社に対し20%劣っており、さらなる削減に取り組まなければならないと指摘。それが、世界全体でさらに5万人の削減が必要と試算されると説明した。「実際にどの程度の調整が必要で実行可能かについて、グループ内のブランド、企業、地域などを対象に現在評価している」とした。
事業再編案に盛り込んだとされる国内4工場の閉鎖について、ブルーメ氏は「現時点で、エムデン、ハノーバー、ツビッカウ、ネッカーズルムの各工場について、2030年代の競争力のある利用法を依然として確認できていない」と説明した。
同氏はかねて、稼働率の低い工場の選択肢として、防衛産業への転用や中国向けモデルの生産を挙げており、工場閉鎖よりも「賢明な解決策」を望むと述べた。
独経済誌キャピタルは13日、ニーダーザクセン州政府が、VWのオスナブリュック工場を防衛装備品の生産に転換することを支援する方向で出資を検討していると報じた。