動く政界、自民議連が提言

こうした中、経済界では海外勢の攻勢に対して警戒感も出ている。関西経済連合会は、一部のファンドが短期利益の追求を目的にしているとして、「企業は(株主や債権者だけでなく)多様なステークホルダーへの貢献を重視すべきとの規定を会社法に盛り込むべき」との意見書を公表した。

経済産業省は2月、M&Aにおける企業の行動指針を巡る研究会を3年ぶりに再開。「同意なき買収」が増える中で、買収提案を受けた際の取締役会の対応として、中長期的な企業価値向上を意識し、価格以外の要素も判断材料となり得ることを明示する方向で議論が進んでいる。

政界では今年に入り、自民党の資産運用立国議員連盟が、臨時株主総会の招集請求権や株主提案権の厳格化を盛り込んだ提言を取りまとめた。党内では6月に、アクティビスト対応などを議論するプロジェクトチームも発足している。

企業法務に詳しい西村あさひ法律事務所の太田洋弁護士は、「円安の進行により日本企業は海外勢の投資対象になりやすく、この流れが直ちに沈静化するとは考えにくい」と述べた上で、「これまでの日本の市場改革は、本来の趣旨以上に『株主第一主義』として受け止められた面がある。現在は、そのバランスを取り戻そうとする局面にある」との見方を示した。

(小川悠介 編集:橋本浩)

[ロイター]
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