Alex Lefkowitz Kate Abnett
[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)が中国製インバーターを補助金の対象から外せば、公的資金に依存する欧州の低所得国で太陽光・風力発電事業の導入が遅れ、停止する恐れもあると企業や投資家が警告した。
EU欧州委員会は5月、安全保障上の懸念を理由に、中国を含むいわゆる「高リスク」国製のインバーターについて、EU資金の利用を認めない措置を打ち出した。インバーターは太陽光、風力、蓄電池システムに不可欠な部品で、欧州で使われるインバーターの約70%は中国が供給している。
36の企業と投資家は7日付の書簡で、フォンデアライエン欧州委員長に対し、中国製インバーターを制限すれば、中東欧諸国で太陽光・風力発電の拡大に支障が出ると警告した。「地域全体のエネルギー移行が遅れ、一部市場では停止する恐れがある」と指摘した。
欧州製品の供給は中国製部品を代替するにはまだ十分ではなく、コスト上昇や事業の遅れにつながると述べた。EUが禁止措置をどのように適用するかが不明確なため、「域内全体で資金調達の判断が停滞している」と訴えた。
その上で中国製品の供給を制限するのではなく、インバーターが欧州の送電網に設置された後、外国企業による遠隔接続を制限する規則を導入するよう求めた。一方、一部のEU当局者は、こうした対応では潜在的な干渉を防ぐ十分な防壁にはなりにくいとの見方を示している。