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[9日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカが米バイオ医薬品会社アイオニス・ファーマシューティカルズと共同開発した神経障害治療薬「ワイヌア」の心臓病患者を対象とした後期臨床試験は、予想に反して成果を示せなかった。これを受け、アストラゼネカの株価は9日の取引で一時10%近く急落し、同社の臨床試験の設計を巡って疑念が生じた。
今回の臨床試験結果は、アナリストらがピーク時の売上高を約20億ドルと推測していたワイヌアの見通しに暗雲を投げかけた。アストラゼネカにとっては、米食品医薬品局(FDA)が5月に乳がん治療薬「カミゼストラント」について、臨床試験の設計を理由に承認しなかったことに続く打撃となった。
アストラゼネカは、今回の試験でワイヌアが、トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)患者の心血管死および再発性心疾患の減少という主要目標を達成できなかったと発表した。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリスト、サチン・ジェイン氏は「先行するデータが良好で、米アルナイラム・ファーマシューティカルズの競合薬『アムヴトラ』の発売も成功していた。当社も投資家も主要評価項目の未達成について議論すらしていなかったため、このデータは意外だ」と述べた。
米市場に上場するアイオニスの株価は21%近く下落した一方、競合するアルナイラムとブリッジバイオ・ファーマの株価は6─16%上昇した。
アストラゼネカによると、患者1432人を対象にした試験で、ワイヌアを標準治療に追加したところ、統計的に有意な効果は認められなかった。一方で、安定化剤を併用しない単独療法として投与した患者群においては「名目上、有意な」効果が見られたと説明している。
アナリストらは140週間にわたるこの試験の設計を批判した。対象患者の57%が既に安定化剤を服用しており、さらに24%が試験期間中に安定剤を追加したため、ワイヌア単体の効果を評価することが困難だったと指摘した。