[バンコク 9日 ロイター] - タイの憲法裁判所は9日、政府が5月に承認した4000億バーツ(120億2000万ドル)の緊急借入令が合法であるとの判断を下した。これにより、歳出計画を巡る不透明感が解消された。
アヌティン首相率いる政権は5月、原油高騰が低迷する経済に与える影響を緩和するため、この借入令を承認した。
この借り入れは、6月から開始された消費者補助金制度およびグリーンエネルギーへの移行に向けた資金調達が目的だったが、野党議員から異議が申し立てられていた。議員らは、クリーンエネルギー政策そのものは支持するものの、緊急令の適用には反対だと主張していた。
野党のナタポン党首は、裁判所の決定を受けて「失望しているが、驚きはない」と述べ、「緊急性がない以上、政府が緊急借入令を発令する必要はないというわれわれの立場は変わらない」と語った。
同氏は、クリーンエネルギー事業には緊急借入ではなく、一般会計予算を活用できるとし、政府のプロジェクトは緊急借入令の要件を満たしていないと指摘した。
政府は、タイが輸入エネルギーに大きく依存している状況(国内総生産の10%近くに相当)を主要な脆弱性として挙げ、エネルギー転換にはこの借入令が不可欠だと主張してきた。