Miho Uranaka
[東京 7日 ロイター] - 三井住友トラストグループ(SMTG)は7日、子会社の三井住友信託銀行を通じてニュージーランドと豪州を主要拠点とするインフラ投資運用会社Morrison(モリソン)の議決権15%を取得する契約を締結し、持分法適用会社にすると発表した。取得額は数百億円とみられる。インフラ投資商品の相互提供や海外投資家の開拓を進め、共同運用残高15億ドルを目指す。
三井住友信託銀は非常勤取締役1人を派遣する予定。取得時期は、関係各国の監督当局の承認を得た上で、10─12月を予定している。パートナーシップ強化のため、モリソンが運用するインフラ投資ファンドへの5億ドルの出資も実施する。
三井住友信託銀・経営企画部の板垣諭史・業務開発チーム長は「モリソンの商品を日本の投資家に紹介し、逆にわれわれの商品をアジア地域の投資家に紹介する双方向の取り組みを進め、共同運用残高15億ドルの獲得を目指す」と述べた。
同行は国内でインフラファンドを運営しており、運用規模の拡大を進めている。板垣氏は「プライベートアセット、とりわけインフラ分野では海外投資家との接点が十分ではなかった。モリソンの知見やネットワークを活用し、日本へ海外マネーを呼び込みたい」と語った。2035年度の税前利益への貢献は、のれん償却前で100億円程度を見込むという。
モリソンは1988年設立のインフラ投資運用会社で、ニュージーランド創業。現在は主要拠点のほか、ニューヨーク、ロンドンなどグローバル展開を進めている。データセンターや空港、送配電、水インフラ、再生可能エネルギーなどを対象に投資・運用を手掛け、2026年3月時点の運用資産残高は約300億ドル超に上る。
モリソンが持つインフラ投資の専門的な運用力を取り込み、国内顧客向けに海外インフラを含むプライベートマーケット投資機会の提供を拡大。提携を通じて海外のインフラ関連事業の成長も加速させる。
グローバル展開を進めるモリソンにとっては日本市場における初のパートナーシップで、ポール・ニューフィールド最高経営責任者(CEO)は「日本では、現預金・債券中心の運用からインフラ投資への配分拡大に向けた構造的な変化が見込まれる。グローバル事業の継続的な発展に重要な一歩」とコメントした。
三井住友トラストグループは2028年度を最終年度とする中期経営計画で資産運用ビジネスを成長の中核の一つに位置付け、アクティブ運用力の強化やプライベートアセット投資機会の拡充を進めている。