[モスクワ 6日 ロイター] - ロシア各地で燃料不足が深刻化し、給油所に長蛇の列ができている。ウクライナによるロシアのエネルギー関連施設への攻撃が激化しているためで、国内の燃料供給が逼迫し、市民生活への影響が広がっているもようだ。
ロシア第2の都市サンクトペテルブルクを囲むレニングラード州では、給油待ちの車列が発生。燃料タンクがほぼ空の状態だったという女性ドライバーのダリアさんは「給油所までたどり着けるか分からない。携行缶への販売も認められていないので、ここに車を置いたままにするしかないだろう」と話した。
別のドライバー、ビクトリアさんは「燃料事情が厳しくなっているのを実感している。本当に残念だ」と嘆いた。
ロシアの大半の地域では6月以降以降、ガソリンや軽油の購入量を制限する措置が導入された。供給不足によって給油所では燃料切れが頻発し、一部の給油機には「使用不可」の表示が掲げられている。
プーチン大統領は6月下旬に市場安定化に向けた対策を講じる考えを示し、ロシア当局も物流面の問題に対応しているとして冷静な対応を呼びかけた。
だが、市民生活への悪影響は避けられていない。独立系世論調査機関レバダ・センターが実施した6月の調査では、ロシア国民が最も注目した出来事として、ウクライナによる長距離ドローン(無人機)攻撃と燃料問題が挙げられた。
この調査で「ロシアは正しい方向に進んでいる」と回答した人の割合は52%と、5月の61%から低下。月間の下落幅としては2018年以降で最大だった。プーチン氏の支持率も74%と、22年のウクライナ侵攻開始後で最低水準となった。
首都モスクワで給油待ちをしていたドライバーのニキータさんは「人々の怒りは増してきている。長い列ができ、給油も難しい。暑さも加わり、車のエアコンが使えない人もいる。体調を崩す人までいる。この状況がいつまで続くのか誰にも分からない」と不安を口にした。
ロシアに侵攻されたウクライナは、ロシアの戦争遂行能力に重圧をかけて和平交渉を迫ることを目的とし、ロシアのエネルギー施設へのドローン攻撃を続けている。6日にはウクライナ軍が、ロシア西部ヤロスラブリ州とレニングラード州の石油精製施設を夜間に攻撃したと発表した。
一方、ロシアも侵攻してからウクライナのエネルギー施設への攻撃を繰り返しており、広範な停電や冬季の暖房不足を引き起こしている。