Miho Uranaka

[東京 25日 ロイター] - KADOKAWAが24日開催した株主総会で、夏野剛社長の取締役再任の賛成比率は59.68%だった。25日提出の臨時報告書で判明した。昨年の総会では夏野氏の賛成比率は90.25%だった。

同社の株主総会に向けては、15.25%を保有する筆頭株主である香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが夏野氏の解任を求める株主提案を提出していたが、同提案は否決された。

夏野氏は取締役として再任されたものの、賛成率は6割を割り込む水準となり、株主の厳しい評価が示された格好だ。

オアシスは、KADOKAWAの業績悪化や執行力の欠如、ガバナンス(企業統治)の脆弱さを問題視し、株主に対して経営陣の説明責任を厳しく問うよう呼びかけていた。議決権行使助言会社ISSなども夏野氏の再任議案への反対を推奨しており、投票結果に市場の関心が集まっていた。オアシスは、否決を受けて声明を出し、「結果を精査した上で今後の対応を検討する」としている。

KADOKAWAの収益性は低迷しており、2026年3月期のROE(自己資本利益率)は0.5%と、2022年3月期の9.4%から大きく低下した。一方で、中期的にはROE12%以上を目標に掲げており、今後は事業改革や収益性向上策の実行力がこれまで以上に問われることになりそうだ。

日本市場では、アクティビストが経営トップの交代を求める事例が増えている。オアシスはKADOKAWAに加え京セラでも会長の解任を求める株主提案を提出したが否決された。米カナメ・キャピタルも、ドラッグストアチェーンのカワチ薬品の社長の解任を求めたが、こちらも実現しなかった。

経営陣の選解任を求める株主提案は増加傾向にある一方、実際に経営トップの交代に結び付く事例はなお限られる。オアシスは昨年、化学メーカー太陽ホールディングスで現職社長の取締役再任を阻止する成果を挙げ、市場の注目を集めた。

経営トップの交代を実現するハードルは依然として高いものの、資本効率の改善やガバナンス強化、経営陣の説明責任を求める機関投資家やアクティビストの圧力は強まっており、企業側には株主との対話や業績改善を通じて理解を得ることがこれまで以上に求められている。

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