Francesco Canepa
[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウンシュ・ベルギー中央銀行総裁は18日、ロイターのインタビューに応じ、米国とイランの和平合意に伴う原油価格の下落にもかかわらず、ユーロ圏のインフレがエネルギー分野以外にも広がっているという証拠が新たに確認された場合、ECBは早ければ7月にも利上げを行う可能性があると述べた。
ECBは先週11日、政策金利である中銀預金金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げて2.25%とし、約3年ぶりの利上げに踏み切った。 その後、米国とイランの間で暫定的な和平合意が成立した。
ウンシュ氏は、和平合意によってインフレ率は低下し、ユーロ圏の成長は支えられると予想し、来年には原油供給過剰につながる可能性さえあると語った。
だが、サービス業などの分野でインフレ率が上昇した場合、ECBはたとえ最終的にそれを撤回する可能性があるとしても、追加利上げを行う必要があるかもしれないと語った。
ユーロ圏のサービス業インフレ率が5月に3.5%に上昇したことに触れ、「もしそのような傾向がさらに強まるようなら、安全策として25bpの追加利上げを検討し、その後、逆の方向に動き始めたら利下げに切り替えれば良い」と語った。
先週の利上げ決定後、関係筋はロイターに対し、当局者は原油価格が回復しない限り、7月よりも9月の利上げの方が可能性が高いと見ていたと語った。
ウンシュ氏は、入手したデータに基づいて結論を出せない場合に限り、9月まで待つことを支持すると述べ、エネルギーに直接関係のない分野のインフレ率や賃金動向を注視する必要性を強調した。
「もしデータが正しい方向に向かっていないのであれば、待つのではなく、2度目の利上げを強く求めるだろう」と述べつつも、「もし状況が曖昧であれば、急ぐ必要はないと思う」と語った。
先週の利上げはECB理事会で全会一致で決定された。ウンシュ氏は、米国とイランの合意が成立し、賃金上昇率が既に鈍化している状況では、ECBが利上げを見送り、エネルギー価格高騰によるインフレ率の急伸を「無視した」可能性もあると認めた。
同氏は先週時点で、1年以内に原油が供給過剰になるリスクがあり、原油価格が米国とイランの戦闘開始前の水準を下回る可能性があると同僚らに警告したと述べた。
それでも、インフレ率の上昇と不確実性の高まりという状況下でECBの決定を支持したという。
同氏は「われわれは間違いを犯したのではない」とし、「インフレ率が上昇している中で25bpの利上げを行ったため、実質金利は実際にはわずかに低下しており、必要であればいずれ利下げすることも可能だ」と語った。