Pete Schroeder Nupur Anand
[ワシントン 18日 ロイター] - 米大手銀行は18日、当局が示した資本規制見直し案に対する修正を要望する共同意見書を連邦準備理事会(FRB)へ正式に提出した。
FRBと連邦預金保険公社(FDIC)、通貨監督庁(OCC)は3月、従来の資本規制見直しを提案。当局は現行のルールが経済に悪影響を及ぼしていると主張し、この新たな案により大手行の損失が吸収され、資本が従来の規制強化案に比べて約4.8%削減されると試算している。
しかし銀行側はまだ負担が重いと認識している。そうした中で5人の業界幹部や従業員によると、トレーディング業務にかかる資本負担の引き下げや、未使用の与信枠への資本要件撤廃、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)に求められる資本上乗せの軽減などの措置が意見書に盛り込まれた。
関係者の話では、銀行側は数百ページに及ぶ技術的な変更案を分析した結果、幾つかの問題を特定し、18日までに意見書を通じて、修正に向けた最後の働きかけを行う予定だったという。
金融規制を専門とするメイヤー・ブラウンのパートナー、マシュー・ビサンツ氏は「他の規制議題も控えているため、今後6か月以内にこの件をまとめようとする非常に大きな動きがある」と述べた。
FRBの広報担当者はコメントを拒否した。
大手行は、規制当局がトレーディング業務への資本割り当てにおいて保守的かつ一律過ぎると主張している。特にFRBは、年次の「ストレステスト(健全性審査)」を通じて各銀行のリスクを個別に測定しているためだ。
また銀行側は「無条件で解約可能なコミットメント」として知られる未使用の与信(未使用のクレジットカード枠など)の10%に対して実質的に資本を保持するという要件にも反発している。
現在こうした与信枠は銀行がいつでも取り消すことができるため、資本は不要とされている。しかし規制当局は、実際には経済的ストレスの際にも、顧客関係やその他のリスク管理上の理由から、銀行はそれを取り消さない可能性があると指摘。銀行側はこの変更を不当であり、適切な分析が欠けていると批判した。
さらに複数の最大手行は、2008年の金融危機後に米国のG-SIBに課された資本上乗せを一層緩和するよう求めている。
FRBは2019年頃までさかのぼった経済成長を考慮した1回限りの調整と、将来の成長に合わせた自動更新を提案しており、これにより経済規模に対する銀行の相対的な大きさが縮小し、結果としてサーチャージが軽減されることになる。しかし、銀行側は15年の制度創設時からの成長を考慮すべきだと改めて主張する方針だという。