Jonathan Saul Florence Tan Siyi Liu
[ロンドン/シンガポール 17日 ロイター] - トランプ米大統領が最近、ペルシャ湾岸諸国の同盟国からの石油輸送再開を歓迎する一方で、イランも輸出と貿易の再開に向けて準備を進めているもようだ。 米軍はイラン関連の船舶に対する作戦が19日まで継続されると表明しているが、船舶追跡データによると、今週に入って約500万バレルのイラン産原油を積んだ少なくとも3隻のタンカーが米海軍の封鎖網を通過したことが判明した。
トランプ氏は14日に自身のSNSで「イランとの合意は今完了した。世界の船よ、エンジンを始動せよ。石油を動かそう」と投稿した。
一方イランの外務次官は、戦闘終結に向けた覚書に基づくこれから60日間の停戦期間に、より広範な合意が交渉されるだろうと説明している。
こうした中でリスク情報分析企業ベリスク・メープルクロフトの主任中東アナリスト、トルビョルン・ソルトベット氏は「(覚書)合意発表から19日に予定される正式調印式までの空白期間は、双方が合意に関して矛盾する声明を出す余地を与えている」と指摘する。
船舶の動きについては、ケプラーとボルテクサの船舶追跡データで、それぞれ200万バレルの石油を積んだ超大型原油タンカー2隻がオマーン湾を通過し、アジアに向かっている状況が読み取れる。またケプラー、ボルテクサ、LSEGのデータからは、100万バレルを積んだ船も封鎖を通過し、シンガポールに向かっている様子が分かる。
一方米国の封鎖エリアからいったん離れていた空荷の大型タンカーが再び同エリアに接近し、そのすぐ後ろには一部荷を積んだイラン船籍のマンモスタンカーが続いているという。
イランの核兵器保有に反対する米国の団体でイラン関連船舶の動向を監視している「UANI」のシニアアドバイザー、チャーリー・ブラウン氏は「信号は出されており、彼らは米国の封鎖終了を見越して配置を換えている。明らかにシステムの再起動が進行中だ」と述べた。
UANIの分析では、マレーシア沖に数週間停泊していたイラン船籍のドライバルク船とコンテナ船5隻も、現在はイランに向けて航行している。
米中央軍司令部はイラン関連のタンカーの動きに関するコメント要請に回答しなかった。