Ann Saphir
[17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は17日、四半期経済見通し(SEP)の公表に当たり、自身の金利見通しを提出しなかった。投資家にとって金融政策の重要な指針となってきた「ドットチャート」が今後大きく様変わりすることを示唆する動きだ。
ドットチャートは各政策当局者の金利見通しを匿名で示すものだが、今回は19人中18人にとどまった。
ウォーシュ氏は連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「参加者がこうした見通しを提出するのは当委員会の慣行で、私は同僚に引き続き提出するよう促してきた」と説明。
「ただ、SEPに対する私の従来からの考え方に従い、少なくとも現行の形式のままでは、自身の見通しの提出を差し控えた」と述べた。
ウォーシュ氏は、FRBのスタッフと外部専門家から成るタスクフォース(作業部会)を設置し、2012年以降、金利の方向性を市場に示すために年4回公表してきたドットチャートを含むFRBの情報発信の在り方を見直す方針を明らかにした。
同氏は、年末までに新たな情報発信の枠組みが整備されても「驚かない」と述べた。
ウォーシュ氏は以前から、こうしたフォワードガイダンスについて、経済データの変化を十分に考慮せずに政策当局者を特定の金利経路に縛り付けるとして批判してきた。
ドットチャートによると、見通しを提出した政策当局者の半数は、年内に政策金利の引き上げが必要になるとみている。年末までの利上げを予想した9人のうち6人は、0.25%ポイントを超える利上げが必要との見方を示した。
8人は金利据え置きが妥当との考えを示し、利下げが必要としたのは1人だった。
これは、トランプ大統領から利下げへの期待を込めて指名されたウォーシュ氏にとって厳しい状況だ。
ウォーシュ氏は今回のドットチャートで示された見通しについて、「いずれも大きな消しゴムの付いた鉛筆で書かれていた」と述べ、当局者らが予測を提出する際、世界が急速に変化していることを理解しており、6週間後の会合で自身の予測に縛られるとは感じていなかったということだと指摘した。