Marcela Ayres
[ブラジリア 17日 ロイター] - ブラジル中央銀行は17日、3会合連続で利下げを決定した。今後の措置について明確なガイダンスは示さなかったが、年内にどこまで緩和が可能か疑問視する声が市場で出る中、インフレ見通しが厳しさを増していることを認めた。
中銀の金融政策委員会(COPOM)は政策金利を0.25%ポイント引き下げ、14.25%とすることを全会一致で決定した。ロイター調査ではエコノミスト45人中41人が0.25%ポイントの利下げを予想していた。
COPOMは声明で「インフレ率を目標に収束させることを目的として、新たな情報に照らして調整サイクルの全体の規模を決定していくことを改めて確認する」と表明した。
イラン紛争に絡む原油価格ショックを受け、エコノミストは年内の利下げ予想を後退させている。
ルラ大統領が10月の再選を目指し、選挙を前に需要押し上げ策を打ち出す中、インフレ期待は長期も含めて着実に上昇している。
中銀は17日の声明で、景気刺激策をインフレの上振れリスクとして新たに挙げ、それが「金融政策の通常の波及経路の一部を弱める」可能性があるとの懸念を示した。
2027年第4・四半期のインフレ率予想を従来の3.5%から3.7%に引き上げた。公式目標の3%をさらに上回る水準だ。今年の見通しも4.6%から5.2%に上方修正した。
中銀は3月に利下げを開始した。それ以前の積極的な金融引き締めが景気と融資に明確な効果を及ぼし、政策金利を引き締め的な領域に維持しつつ「調整」する余地が生まれたと主張していた。
米国とイランの紛争終結に向けた合意進展の兆しを受け、今週は原油価格が落ち着いた。しかし、ブラジル中銀にとっての課題は、4月下旬の前回会合以降、別の面で増している。
5月の年間インフレ率は4.72%に加速した。市場の予想は今年や来年だけでなく28年についても上昇しており、足元のショックとは別に、より長期にわたって物価を抑制する中銀の能力に疑念が生じていることを示している。
ガリポロ総裁は、発生が見込まれるエルニーニョ現象が物価に対するさらなる供給側のショックとなる可能性を指摘している。
またエコノミストらは、労働者に週休2日を保証する政府主導の法案が議会で審議されていることについて、労働市場が逼迫し、所得の伸びが生産性を上回っている経済状況下で、コスト増を通じてインフレ圧力を高める恐れがあるとしている。