トランプ政権は、陰謀論者があおるカエルの性別論争の中心だった除草剤のアトラジンについて、過去の研究で指摘されたような危険性はないと結論付けた。

この判断に対し、以前からアトラジンの禁止を訴えてきたロバート・ケネディJr保健福祉長官派のMAHA(アメリカを再び健康に)支持者は強く反発している。

アメリカ魚類野生生物局(FWS)は、生物多様性センターの訴えを受けて裁判所に命じられていたアトラジンに関する調査を5月15日に完了した。その結論は、2021年にアメリカ環境保護局(EPA)や世界保健機関の国際がん研究機関(IARC)が出した結論とは大きく異なっていた。

アトラジンは、陰謀論者アレックス・ジョーンズが唱える「アメリカの水系に含まれる化学物質がカエルのゲイ化やトランスジェンダー化を引き起こした」という主張の中心だった。そうした因果関係を裏付ける研究結果は存在しないものの、ある実験では、特定種のカエルをアトラジンにさらした結果、オスが完全にメス化して、オスとしての生殖能力を失うことが確認された。

ケネディJrはかつてアトラジンの禁止を呼びかけており、MAHA支持者からFWSの判断や今後のアトラジン使用をめぐって非難が噴出したことで、再び農薬をめぐる論争の板挟みになっている。

内務省の報道官は、環境保護局が2021年に示した「悪影響を及ぼす可能性が高い」との判断について、「協議開始のきっかけとなった最初の審査基準に達したという意味であり、最終的に危険と結論付けたわけではない」と本誌に語った。

さらに、「その基準は意図的に慎重に設定されており、一個体に対する潜在的影響であっても基準に達する」とした上で、「FWSの生物学的見解は、正式な本格協議プロセスの結果であり、より広範な、科学に基づく種レベルの影響分析を反映している」と強調。「これは完全な記録に基づき科学的に導かれた判断であり、特定団体の主張でも、最悪を想定した推定でもない」と付け加えた。

60カ国以上が禁止する理由
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