アトラジンは主に農家が使用する除草剤で、サトウキビやトウモロコシ、パイナップル、ソルガム、マカデミアナッツなどの作物や、針葉樹農園、森林再生事業などに使われる。
アメリカでは2番目に普及している除草剤だが、アトラジンについては先天異常やがん、精子の質の低下や月経不順といった不妊問題との関係を指摘する研究もあり、世界では60カ国以上が禁止している。
国際がん研究機関は2025年、アトラジンについて「恐らくヒトに対する発がん性がある」と判断した。2021年にはアメリカ環境保護局が、絶滅の恐れがある国内の動植物1000種以上にとってアトラジンは有害だと発表した。
これに対して魚類野生生物局(FWS)の今回調査では、アトラジンはいかなる絶滅危惧種にも危急種にも絶滅リスクを生じさせないと結論付けた。
「現在審査が行われているアトラジンの登録案について、本協議における対象種の存続を脅かす可能性は低いと判断した」。FWSの審査報告書はそう述べている。
その上で、「多くの種にとって、少数の個体が成長や繁殖、あるいは餌の入手可能性の低下に見舞われる可能性はある」としながらも、「種レベルでの悪影響」は予測していないと説明。「アトラジンの登録が、そうした種の存続を脅かす可能性は低い」と結論付けた。
生息地の破壊リスクについても、「今回のアトラジン登録案が、提案された、あるいは指定された重要生息地を破壊したり、悪影響を及ぼしたりする可能性は低い」との見解を示している。
次のページ