[ロンドン 16日 ロイター] - 米資産運用大手バンガードのロジャー・ハラム債券部門グローバル責任者は16日、スターマー英首相が辞任に追い込まれて与党・労働党の指導部が交代した場合、英国の財政ルールが「再解釈」される可能性を投資家が懸念していると指摘した。ロンドンで開かれたフィナンシャル・タイムズ紙(FT)主催のイベントでの発言。
投資家の間では、労働党内でスターマー氏の有力な後継候補と目されるバーナム・マンチェスター市長は積極的な財政支出や借り入れ拡大を支持する可能性が高いと受け止められている。
ハラム氏は「英国債投資家は、財政ルールの表向きの枠組み自体は維持されるとしても、その中身が再構築される可能性を懸念している」と言及。「特定の投資を財政ルールの対象外とすることはあり得るのか。あるいは、現政権発足当初に行われたように、債務の定義が変更される可能性はあるのか」と問いかけた。
その上で「おそらく財政ルールの文言自体は維持されるだろうが、その精神は弱まる可能性が十分にある。仮にそうした変更が行われなかったとしても、英国債投資家は依然として非常に神経質になっている」と述べた。
英国債の利回りは一部年限が約30年ぶりの高い水準で推移している。背景には労働党指導部を巡る先行き不透明感のほか、英経済が中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格上昇の影響を受けやすいとの見方もある。