Huseyin Hayatsever
[アンカラ 16日 ロイター] - イラクのキルクーク油田とトルコのジェイハン港を結ぶパイプラインに関する両国間の協定に関し、トルコは現在の条件では延長しない意向だ。トルコ政府の高官が匿名を条件に語った。
この協定は約10年前に締結され、今年7月27日に失効する。イラクはトルコに対し、さらなる協議の時間を確保するため協定を少なくとも1年延長するよう要請していた。両国は今も、新たな協定の草案について協議している。
高官はイラクからの延長要請についての質問を受けて「仲裁に委ねられている協定を延長することに意味はない」と言い切った。
米国・イスラエルとイランとの戦闘に伴うホルムズ海峡封鎖でイラク・バスラ港の主力輸出ターミナルが操業を停止した中、イラク産原油はジェイハン港が極めて重要な輸出拠点となっている。
トルコは昨年、パイプライン協定をいったん打ち切ると発表し、新たな条件下で締結し直すことを要求。トルコの提案には、パイプラインをフル稼働させることや、パイプラインをイラク南部へ延長するといったオプションが盛り込まれていた。
仲裁裁判所は、トルコが2014年から18年にかけて未承認のイラク産原油を輸送したことによる損害賠償として15億ドルを支払うようトルコに命じた。これを受けてパイプラインは2年半ほど操業を停止していたが、昨年終盤に操業を再開した。
パイプラインの輸送容量は日量約150万バレルだが、安全保障といった問題のため実際の輸送は容量を大きく下回っている。ロイターが確認した輸送データによると、キルクーク油田からトルコへの原油輸出は今年4月に日量17万7000バレルだった。