Marc Jones Balazs Koranyi
[ロンドン 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン専務理事は16日、米国とイランの合意でエネルギー価格が下落した後も、ECBはインフレ抑制で「積極的」な姿勢を維持すると述べた。
ECBは先週、約3年ぶりに利上げに踏み切り、イラン紛争に起因するエネルギー価格高騰が広範なインフレ高進につながるのを防ぐため、追加引き締めの余地も残した。
レーン氏は原油価格について、今週の下落後も依然として紛争前の水準を上回っていると指摘。インフレ率は1年間にわたり目標の2%を上回る見通しだとして、ECBはインフレとの闘いを継続すると述べた。
ロンドンで開かれた「ロイターネクスト欧州」のインタビューで「リスクの展開に応じて、金融政策で積極的な姿勢を続ける」と語った。
同氏は金融市場の投資家が北海ブレント原油価格について、今後数年は1バレル=70ドルを上回る水準で推移すると見込んでおり、ECBの基本シナリオと穏やかなシナリオの間で、基本シナリオにより近い水準だと指摘した。
「われわれの基本シナリオと穏やかなシナリオの間で推移している。ただ最終的には、複数年の視点では基本シナリオに近いと考える」と述べた。
ECBは基本シナリオで、今年のインフレ率を3.0%、2027年は2.3%、28年は2.0%と予想している。穏やかなシナリオでは、来年に目標を下回る水準まで低下するとしている。
レーン氏は、政策決定は原油価格と地政学情勢を巡る不確実性の度合いに左右されるとし、これらが企業、家計、政府の意思決定に影響を及ぼすと述べた。
ユーロ圏経済へのエネルギーショックを部分的に相殺する一連の要因を列挙し、建設業の回復、実質賃金の伸び、ドイツの財政支出拡大などが含まれるとした。追加利上げを支持する発言と受け止められる可能性がある。
同氏は「多くの個別項目が前向きだ」とし、「明らかにマイナスであるエネルギーショックは、こうしたより広範な底堅さという文脈の中にある」と述べた。