Bo Erickson Enas Alashray
[ワシントン/ドバイ 10日 ロイター] - 米軍は10日、イラン国内の複数の標的に対して新たな攻撃を開始したと発表した。トランプ大統領はこれに先立ち、イランとの和平合意が成立しなければ「非常に激しく」攻撃すると表明していた。
米中央軍はXへの投稿で「イランによる不当かつ継続的な攻撃に対する対応だ」と説明。攻撃は米東部夏時間午後5時15分(日本時間11日午前6時15分)に始まったとした。
米軍の攻撃を受け、イラン軍統合司令部はホルムズ海峡を封鎖すると発表。石油タンカーや商船を含め、通航しようとするいかなる船舶も攻撃すると表明した。
イランメディアは2隻の船舶が砲撃を受けたと報じた。
米中央軍はその後、海峡が閉鎖されているとの主張を否定し、イランの威嚇にもかかわらず商船は依然として通航しているとXに投稿した。
トランプ氏はこれに先立ち、ホルムズ海峡を通過する石油タンカーや商船を支援する極秘任務を実行するよう米軍に指示していたと明らかにした。
トランプ氏は10日夜、米FOXニュースの記者に対し、攻撃は間もなく停止すると語る一方、イラン指導部が直ちに米国と合意しなければ「徹底的に爆撃する」と述べた。同記者がXに投稿した。
イランの通信社は南部のシリク、カンガン、バンダルアバス、ミナブなど複数の都市で爆発があったと報じた。
ヘグセス米国防長官はフロリダ州にある中央軍司令部で記者団に対し、今回の攻撃は紛争終結に向けた合意をイランに迫る取り組みだと位置付け、攻撃によって「米国の軍事的利益が前進し、外交的立場も強化される」と説明。「今夜、われわれは激しく攻撃する。イランが賢明な判断を下すことを望む」とした上で、「爆弾で交渉する必要があるなら、爆弾で交渉する」と述べた。
米軍はホルムズ海峡で攻撃型ヘリコプターが撃墜されたことを受け、9日に海峡周辺にあるイランの防空・レーダー施設を標的に報復攻撃を実施。これに対し、イランはヨルダン、クウェート、バーレーンにある米軍基地をミサイルやドローン(無人機)で攻撃した。米当局者によると、大きな被害はなかった。
イランは、米国が10の集落に飲料水を供給する貯水池を攻撃したとし、国際法違反だと非難した。
イラン外務省のバガイ報道官は「これは巻き添え被害ではない。計算された戦争犯罪で、露骨な人権侵害だ」と述べた。
トランプ氏は以前、イランの民間インフラを破壊すると警告していたが、今回の攻撃で発電所や橋などを標的とするかどうかは言及しなかった。
これに対し、イラン国会国家安全保障委員会のアジジ委員長は「戦争はこの地域だけにとどまらない」と警告した。
一方で、外交努力が継続されている兆しもある。
イランメディアによると、米国とイランの仲介役を務めてきたカタールの代表団が10日、最新の情勢について協議を行うためテヘラン入りした。