キューバは各国の反米エリートにとっての「希望の星」
中南米とヨーロッパの左派、そして20世紀の非同盟諸国や今日のグローバルサウスの諸国には強い反米感情を抱く国民や知識人、政界のエリートが存在する。彼らはアメリカの介入主義に反発し、介入された側に同情する。だからグアテマラやキューバを支持し、ベトナムやイラク、ベネズエラに共感を示す。現在のイランに対しても同じだ。
それでも彼らの国の政府(中道左派であれ中道右派であれ)には、国民の反米感情を外交や経済政策に反映させる勇気がない。リスクもコストも高すぎるからだ。できるのは、高い代償を払わせられるのを覚悟でそうする国(キューバなど)にエールを送ることくらい。メキシコやブラジル、コロンビア(いずれも石油の輸出国だ)でさえ、キューバに原油を送れば高率関税を課すぞというトランプの脅しには屈服せざるを得ない。それが現実だ。
アメリカ文明が世界中に広がり、何十億もの人々から絶賛され、敬われるようになっても、どこの国にも必ずや、アメリカ的なものを強烈に拒否する人たちがいることだろう。そんな人たちにとって、カストロ兄弟と1959年のキューバ革命は希望の星だったし、今もそうだ。なにしろアメリカを敵に回し、経済封鎖にもめげず67年も抵抗を続けてきたのだ。キューバって最高。あの人たちの目には、そう映る。
3月下旬にはアメリカや欧州諸国、そしてメキシコからの支援者を乗せた「われらのアメリカ(ヌエストラ・アメリカ)」船団がハバナに入港した。たくさんの支援物資を積み、ギターを抱え、ゲバラTシャツを着て熱烈な連帯感を表明する人たちが上陸し、カストロの末裔たちの大歓迎を受けた。