2作が教えてくれること

『TOKYOタクシー』では、犯罪原因論的なアプローチから、なぜ大金を運転手に贈ったのか、その背景が詳しく説明され、それが突出している。そのため、映画の途中で最後の展開を予想した人も多いのではないだろうか。逆に、贈与の動機に納得できない批判的なレビューも多い。いずれにしても、動機の説得力をめぐる議論を、日本人は好むようだ。

このように、『TOKYOタクシー』と『パリタクシー』からは様々なことが考えられる。なかでも重要なのは、よりよく生きていくためには、自分の内なる声、すなわち過去とのコミュニケーション、そして、他人の声、つまり現在とのコミュニケーションの両方が必要だという点であろう。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 ウクライナ逆転大作戦
2026年7月28日号(7月22日発売)は「ウクライナ逆転大作戦」特集。

ドローンを駆使した石油施設攻撃でロシアに大打撃。クリミア半島を奪還すればプーチンは窮地に?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます