巻き添え

実際のところ、アジアの小国は必ずしも、世界の2大経済国による貿易戦争の悪化を待ち望んでいるわけではない。

第3・四半期の経済成長の伸びは、東南アジア全体で減速している。台湾、日本、韓国も同様で、当局者は貿易戦争がその一因だとしている。

例えば、タイの米国向け電子集積回路輸出は10月、4%増加した一方、中国向けは38%減少した。ベトナム製造業の心理指標はアジアで最も高いが、ピークから大きく下げている。

また、インフラ不足もビジネスを獲得しようとする国にとって悩みの種となっている。

世界銀行によるインフラの質を評価したランキングによると、タイは41位、ベトナムは47位だった。一方、中国は20位と比較的上位にある。

タイは、450億ドル規模の開発プロジェクト「東部経済回廊」により、港湾や空港、鉄道などのインフラ向上を目指す方針だ。

インフラのほかに、行政手続きもハードルとなっている。特にベトナムではそうだ。また、熟練労働者もそう簡単には確保できない。

ベトナムの失業率は2.2%で、タイのそれはもっと低い。

「ベトナムでは、非熟練労働者の割合が依然大きく、この問題を改善する効果的な計画がない。この5年、いや10年間で大きな変化は起きていない」と、ベトナム電子産業協会のグエン・フォック・ハイ副会長は言う。

「第4次産業革命に際し、安い労働力がベトナムの強みであり続けられるかどうかは疑問だ」

(Farah Master記者、Orathai Sriring記者、Anne Marie Roantree記者 翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)

[香港/バンコク 29日 ロイター]
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