それでも、コンビニは圧倒的な利便性を武器に急成長し、小売業の主役に躍り出たが、近年、顕著となった日本の低賃金とインフレが強い逆風となりつつある。先日、ある有名司会者が「自分は贅沢をしない。コンビニで十分」と発言して視聴者から反発を受けるという出来事があった。
所得の高い中高年以上の世代にとってコンビニは気軽に行ける庶民の店かもしれないが、低所得層にとっては、むしろ贅沢な店として認識され始めている。実際、コンビニ店舗において収益源となっているのは、経済的に余裕がある高齢者をターゲットにした単価の高い商品ばかりである。
先にも触れたようにコンビニには、大量来店を促し、かつ高くモノを売らないとビジネスが成り立たないという特殊性がある。地方を中心に必要な来客数を確保できない店舗や、人手不足などからきめ細やかな配送に対応できない店舗が増えていることに加え、多くの日本人にとってコンビニで大量に消費できる体力はもはや消滅している。
業界関係者の中からは、今後、過疎地を中心に閉店が相次ぐと予想する声も出てきている状況だ。
日本社会は、民間企業が運営するコンビニ店舗を半ば公共施設として活用してきた面があり、コンビニがなくなると限界集落が一気に増えるという問題が否定できない。行政は店舗減少が顕在化する前に、地域インフラの在り方について再検討する必要があるだろう。
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