[上海 1日 ロイター] - 中国国家外為管理局の元幹部で、現在は中銀国際証券(BOCインターナショナル)のグローバルチーフエコノミストを務める管涛氏は、国内市場における最近の豊富な人民元流動性について、マネーサプライの過剰によるものではなく、資金需要の不足を反映したものとする見解を示した。
中国の銀行は1年以上にわたり、差し引きの外国為替決済・売却で黒字を記録しているが、これは主に外貨需要の低迷によるものであり、外貨を元へ換金する意欲が高まったためではないと述べた。
同氏によると、中国人民銀行(中央銀行)はベースマネーの供給を増やすため、今年1─4月の4カ月間で、金融システムにネットベースで累計5960億元(880億6000万ドル)の資金を注入した。
元高は主に、中国の堅調な貿易黒字に支えられた銀行の外国為替決済の黒字によってけん引された。しかし、国内市場の潤沢な流動性状況は、外国為替決済の黒字に起因するものではないという。
同氏は「現在の元高は、主に貿易黒字と、元高への期待が相互に強化し合う性質を持つ」と指摘。「今年は元高が加速したものの、国内の企業や個人はドル建て資産の保有削減を加速させておらず、その代わり購入ペースは鈍化している」と付け加えた。