世界中の専門家の間には、人口減少という共通の懸念がある。国連の推計によると、世界の人口は2080年に103億人でピークに達し、その後は緩やかな減少に転じる。
出生率は安定的な人口を維持するために必要な水準を下回っている。出生率の低下は人口の高齢化を招き、経済的な課題を生じさせ、医療制度への負担を増大させる。
今回の研究では、もともと物理学で使われていた1つの非線形方程式で、新石器時代以降の世界の人口増加に関するほぼ全ての主要パターンを説明できることが分かった。
2064年までに人口が半減するという危機的な事態を予測するシナリオも、これで明らかになった。もしも疾病や戦争といった世界的な惨事によって、地球の収容可能人口に限界が生じた場合、人口がピークに達して最悪の場合は2064年までに半減する可能性があると同モデルは予測している。
「世界の人口動態ははるかに非線形性が高い可能性がある。つまり、従来の想定よりも敏感で不安定なのかもしれない」「数式に入力する設定値が少しでも変化すれば、シナリオは劇的に変わり得る。こうしたモデルは比較的単純ながら、長期的な人口動態や人類と環境の間の相互作用を研究する上で数学的に有力な枠組みを提示できるという点で、役に立つ」。ザッコーネはそう説明する。
「我々が使用した数式は、もともと人口統計学のために開発されたものではない。凝縮系物理学におけるガラスおよび不規則物質の緩和過程に関する過去の研究から生まれた」
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