すでに台湾を裏切っているトランプ
「現時点では、『エピック・フューリー(壮絶な怒り)』に必要な弾薬を確保するため、一時停止している。備蓄は十分にある」とカオは述べた。そのうえで、対外有償軍事援助(FMS)は「政権が必要と判断した時点で継続される」と付け加えた。
トランプ政権は、米軍がドローンやミサイルによるイランの報復攻撃を迎撃するため予想以上に多くの迎撃ミサイルを消費したとの米報道について、兵器備蓄が不足している可能性を繰り返し否定している。
米国とイスラエルは2月28日にイランへの攻撃を開始し、その後約2カ月間にわたり交戦を続け、4月7日の一時停戦まで戦闘が続いた。
トランプは台湾への武器引き渡しが遅れていること自体は認めているが、中東での戦争との関連性には言及していない。中国の習近平国家主席との首脳会談後には、台湾への武器売却は「中国政府との今後の協議で非常に有効な交渉材料になり得る」と述べた。
パトリオットPAC-3用迎撃ミサイル、HIMARS(高機動ロケット砲システム)、対ドローンシステムなど米国製兵器は、台湾防衛に不可欠だ。バージニア州ジョージ・メイソン大学の研究プロジェクト「台湾セキュリティ・モニター」によれば、4月時点で未納分は総額約300億ドルに達している。
ホワイトハウスと台湾総統府は、それぞれ書面によるコメント要請に対し、現時点で回答していない。
専門家らによると、トランプが台湾向け武器売却を中国との交渉材料とする姿勢は、「六つの保証(Six Assurances)」に反する可能性があるという。これは1982年、米中共同コミュニケ発表後に台湾へ示された一連の保証を指すもので、その中には台湾への武器売却について中国と協議しないとの約束も含まれていた。