Emma Farge Alexander Cornwell
[ジュネーブ/テルアビブ 19日 ロイター] - トランプ米政権が主導するパレスチナ自治区の暫定統治機関「平和評議会」が国連安全保障理事会に提出した報告書で、評議会に拠出を約束された資金と、実際に支払われた資金に大幅な落差があると指摘した。ロイターが19日に報告書を閲覧して明らかになった。
ガザ復興には700億ドルが必要と算定されているが、15日付の報告書によると平和評議会は、各国が170億ドルの拠出を約束したのに実際には「ごく一部」しか受け取っていないと説明。この落差を緊急に埋めなければならないと訴えている。
国連安保理はこの評議会を承認しているが、米国の主要な中東同盟国や一部の中小規模の国々が参加を表明している一方で、多くの主要国はまだ加わっていない。
ロイターも4月、ガザのために拠出が約束された170億ドルのうち、評議会に実際に支払われたのはわずか一部に過ぎず、トランプ氏の復興計画の進展を妨げていると報じていた。
ただ評議会はこの報道を否定し、声明で自らを「必要に応じて資本を呼び込む実行重視の組織」と定めて「資金面での制約はない」と強調している。
一方報告書には「公約されながら未払いの資金は、単に書類上に存在する枠組みと、ガザの人々のために現地で実際に成果を出す枠組みとの差を象徴している」と苦境が記された。
評議会は、参加していない国や組織に対しても、遅滞なくガザ再建への資金を拠出するよう呼びかけた。
評議会関係者はロイターに、評議会は国連加盟国や国際機関に対し、公約の履行とガザ再建のための資金提供を一貫して求めてきたと述べたが、拠出公約と実際の支払いとの落差については具体的に言及しなかった。
同関係者の話では、トランプ氏が評議会のガザ上級代表に任命したニコライ・ムラデノフ氏が21日に安保理で報告書の内容について説明する予定だという。
評議会に資金拠出を公約している国には、米国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどが含まれる。またモロッコ、ウズベキスタン、クウェートも名を連ねている。