米中首脳会談では、半導体やレアアースなどで大きな進展はなかった。ホワイトハウスの発表によると、習近平(シー・チンピン)は、イランがホルムズ海峡を軍事化しようとするいかなる動きにも、また、その利用に通行料を課そうとするいかなる試みにも、中国は反対することを明確にした。
中国は発表の際、イランにも同海峡にも一切触れなかったが、アメリカの説明を否定しなかった。
中国がアメリカの説明を黙認したことで、中国、ロシア、イランからなるいわゆる「枢軸」の実態を露呈させた。三者の結束は、互いの利害がぶつかればすぐに崩れる程度のものなのだ。
当然、次に何が起きるのかという疑問が沸き上がる。中国をイランから引き離せるのなら、ロシアからも引き離せるのだろうか。この問題を考える際は、ロシアはすでに、自らが表に出している以上にはるかに中国を恐れているという、西側の政策担当者がなかなか理解できずにきたことを理解する必要がある。
第二次世界大戦終結以降、ソ連崩壊後の短く希望に満ちた期間を除けば、ロシアは西側諸国を主要敵として位置づけてきた。NATO拡大、欧州連合加盟、カラー革命、そして「西側の価値観」が、クレムリンの言説を支配してきた。
しかし、西側ばかりを脅威とみなす見方は、ロシアの国力を長期的に脅かす本当の問題を覆い隠している。その脅威は南方にあり、昔から変わっていない。
南方からの脅威は、ウクライナ侵攻以降、劇的に加速している。ロシアがウクライナを自らの勢力圏にとどめるために兵力と資本を注ぎ込む裏で、中国は旧ソ連圏の国々を静かに自らの勢力圏中へ取り込んでいった。
2023年、中国はロシアを上回り、中央アジア最大の貿易相手となった。2025年までに、中国と中央アジアの貿易額は、ロシアと中央アジアとの貿易額の2倍を超え、過去最高の1060億ドルに達している。
中国資本は今や、ウズベキスタンの自動車工場、カザフスタンの物流拠点、タジキスタンのインフラに資金を投じている。そして、中国はしばしばその債権者となっている。