ロシアは中国に戦術核攻撃することも想定していた?
ロシアは対中依存状態に陥っている危険性を理解している。ただ、それを表に出さないだけだ。
2024年にフィナンシャル・タイムズが確認したロシア軍の流出文書によると、中国が南方から侵攻してきた場合に備え、ロシア軍参謀本部が中国への戦術核攻撃まで想定していたことが分かる。
あるシナリオでは、中国がロシア極東で抗議者に資金を渡して警察と衝突させ、破壊工作員をロシアのインフラに投入し、そのうえで「ジェノサイド」を口実に人民解放軍を国境に集結させる展開が想定されている。ロシアの計画担当者は、中国の都市への核攻撃を机上演習で想定していたが、西側にはそのように考えていることを知られたくないようだ。
これは今に始まったことではない。今日のアメリカ人の多くは、1950年代の「赤狩り」が、スターリンと毛沢東の間で結ばれた1950年の友好条約によって制度化された、揺るぎない中ソブロックを前提としていたことをほとんど忘れている。
だが、その提携は10年もしないうちに崩れ落ちた。イデオロギー上の非難の応酬、新疆ウイグル自治区をめぐる国境衝突、そしてフルシチョフの「弱さ」に対する毛沢東の公然たる軽蔑へと変わったのである。
1972年までに、ニクソンとキッシンジャーはその隙間に踏み込み、冷戦の形を変えた。2つの共産主義大国は、近接が競争を生むことを知ったのだ。
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