Nolan D. McCaskill

[ワシントン 16日 ロイター] - 米上院議事専門家(パーラメンタリアン)のエリザベス・マクドノー氏が16日、トランプ大統領が計画しているホワイトハウスの宴会場に使用される可能性のある警備費用を、巨額の歳出法案の項目から削除した。

上院予算委員会の民主党トップ、ジェフ・マークリー議員の事務所によると、マクドノー氏は、この警備予算条項は、単純過半数で可決可能な歳出法案ではなく、通過に60票が必要なほとんどの立法の議事規則を適用するのが妥当だと裁定した。

議事専門家は中立的立場から、上院の規則を解釈し、法案や手続きがルール上認められるかどうかを判断する。与党共和党側は歳出法案の修正を迫られることになり、物議を醸しているこの宴会場計画に公金を投じようとしてきたトランプ政権と同党にとっては大きな打撃だ。

トランプ氏は、宴会場建設費用は4億ドルの民間寄付によって賄われると説明。ただ上院共和党は、宴会場とその下に建設されている他の構造物の警備強化のため、大統領警護隊への10億ドルの予算投入を求めている。

一方民主党は、国民が燃料価格の高騰など生活費の上昇に直面している時期に、トランプ氏が宴会場を建設するのは高額で愚かな気晴らしだと痛烈に批判してきた。

このまま共和党の修正が成功しなければ、720億ドルの歳出法案に、宴会場関連の費用を盛り込むことができなくなる可能性がある。

共和党は、トランプ氏が出席した首都ワシントンの夕食会に銃を持った男が乱入した4月の事件を引き合いに出し、大統領の安全を確保するために宴会場の警備に対する連邦政府の資金提供が必要だと主張している。

政権側の主張では、宴会場によってインフラが近代化されて警備も強化され、大規模なイベントを開催するために屋外の仮設構造物に頼ることが多いホワイトハウスの負担が軽減されるという。

トランプ氏は、宴会場完成が2期目の任期の終わり近い2028年9月頃だと明らかにしている。

非営利団体「歴史保存ナショナル・トラスト」は、大統領もホワイトハウスの敷地を管理する国立公園局も、議会の明示的な承認なしに歴史的構造物を取り壊したり、大規模な新施設を建設したりする権限はないと主張し、このプロジェクトを差し止める訴訟を起こした。

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