ダイアナ妃が亡くなった日に思ったこと
カーティスはこんな話もした。イギリスのダイアナ妃が亡くなった日に、ある瞑想本を読んでいたら2つの問いが浮かんだ。「私は賢く生きてきたか?」と「私はちゃんと愛したか?」の2つ。そしてダイアナならきっと、どちらの問いにもイエスと答えたに違いないと思った。
では自分たちはどうか。カーティスはかつて、大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤングの男たちにこの話をし、「あなたが死ぬとき、あなたの所持金を気にする人なんていませんよ」と語りかけたそうだ。場所はフロリダ州パームビーチ、みんなゴルフウエアを着ていたという。
たぶん、眉をしかめた男もいたことだろう。でも、それでいい。なぜなら真実は耳に痛いものだから。
SXSWの壇上で、彼女は私の手を握った。そのとき突然、私は91年の映画『マイ・ガール』で初めてカーティスを見た子供時代にタイムスリップした。
あの頃の私は、母親のいない孤独な子供だった。だから、あの映画でカーティスが演じたシェリー・デボートのような優しい母親代わりが欲しかった。温かく、ユーモアたっぷりで、いつもみんなを気にかけてくれる人が。
そんな役を演じた俳優が本当に私の手を握ってくれる日が来るなんて思ってもみなかった。ああ、これで私は自分の夢を「実現」させたのか? よく分からないが、これだけは言える。カーティスは長いキャリアを通じて仕事にも講演にも全力を傾けてきたし、その姿勢は製作側に回っても変わらず、いつだって私たちのことを気にかけてくれるのだと。
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