雪を育てるファーマー
サンピークスのフォスターによれば、ファームで「収穫」した雪で滑ったスキーヤーたちも「十分に満足」していたそうだ。感触は人工雪と大差なく、「極上のパウダースノーの上を滑ってきたのでない限り、雪質の違いに気付く人はいないだろう」と言う。
ちなみに34年の冬季五輪でノルディックスキーの会場に予定されているユタ州ソルジャーホロウでも、今春からこの技術を採用している。
これとは別に、積み上げた雪を干し草などで覆って貯蔵する試みもあり、ウィスコンシン州のトロルハウゲンでは雪の喪失量を40%未満に抑えることができたという。しかし、やはり将来性があるのは先端技術を駆使した断熱システムだろう。
「私たちはみんな雪を育てるファーマー(農民)だ」。カナダ人のフォスターはそう言った。
「場所が異なれば、コースの維持や雪の管理の方法も異なるのは当然だ。でも新しい技術があり、別の選択肢があるのなら検討し、試してみる価値はある」。そう、たとえ地球温暖化の流れは止められなくても。
Reference
Zeng, X., Broxton, P., & Dawson, N. (2018). Snowpack change from 1982 to 2016 over conterminous United States. Geophysical Research Letters, 45, 12,940–12,947. DOI: 10.1029/2018GL079621
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