1年ほど前、米通商代表部(USTR)は奇妙な計算式を発表した。これはドナルド・トランプ米大統領が貿易相手国に課した関税を、何とか正当化するためのものだったが、案の定、世界中の笑いものとなった。USTRはこれ以上ない失態を演じたと思われたが、その1年後の今、USTRはさらに墓穴を掘ろうとしている。

米連邦最高裁は今年2月、トランプが国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に貿易相手国に課した相互関税を無効と判断。その後もトランプは、世界のほぼ全ての国々に対する輸入関税を正当化できる新たな理屈を求め続けた。

そこでUSTRがひねり出したのが、とんでもない理屈「他国の過剰生産能力」だ。トランプの貿易戦争の第2幕は「1974年米通商法」の301条を根拠としている。

まだ続くトランプ政権の貿易戦争だが、この5月には保護主義政策の新たな柱に関する公聴会も開かれる。関税維持のための応急措置である74年通商法122条が7月24日に期限切れを迎えるなか、政権チームの次なる主戦場は通商法301条だ。

通商法301条の屁理屈