2022年3月、彼女は「ガングリオグリオーマ」と診断された。英団体ブレイン・チューマー・リサーチによれば、これは情報を伝達する細胞と、それを支える細胞の2種類が混ざり合ってできる稀な脳腫瘍だ。

同団体によると、この腫瘍は発生する場所によって脳腫瘍特有のさまざまな症状を引き起こすが、特にけいれん発作が多く見られるのが特徴だ。通常は抗てんかん薬が処方され、手術で腫瘍を縮小または摘出することで、発作を軽減・消失させることができる。

「怖かったけれど、診断名がついたときはほっとした」とフェアクラフさんは語る。当時はほとんどの時間、意識が朦朧としていたという。

2022年7月、フェアクラフさんは手術を受け、腫瘍の摘出に成功した。現在、彼女は自身の体験をオンラインで発信し続けている。「誰にでも起こりうる」この病気について、世間の認識を高めるためだ。

彼女の投稿のコメント欄には、同じように不安症と誤診され、後に子宮内膜症やセリアック病、自閉症スペクトラムと判明した人々からの声が寄せられた。

「これほど多くの人が同じ経験をしているなんて、やるせない気持ちになる」とフェアクラフさんは語る。「不安症という言葉が、便利な口実に使われている気がする。医師は、患者の『何かがおかしい』という感覚をもっと信じるべきだ」

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