Shiho Tanaka

[東京 1日 ロイター] - 三村淳財務官は1日、外為市場で投機的な動きが続いているとの見方に変わりはないとし「大型連休はまだまだ序盤だと認識していただくよう申し上げておく」と語った。前日に政府・日銀が為替介入を実施したとの観測が出ていることに対してはコメントを控えたが、常に「断固たる措置」を取る態勢にあることを改めて強調した。

財務官は財務省内で記者団の取材に応じ、介入実施の観測が市場で広がっていることについては「コメントするつもりはない」と述べた。一方で、「断固たる措置」を取るタイミングは続いているのかとの質問に「今後について言うことはないが、大型連休はまだまだ序盤」と答え、連休中も市場動向に警戒を続ける姿勢を示した。

政府筋など複数の関係者によると、政府・日銀は4月30日夜にドル売り/円買い介入を実施した。ドルは日中に一時160円後半と1年9カ月ぶりの高値圏まで上昇したが、夕方に片山さつき財務相と三村財務官が相次ぎ投機的な動きを強くけん制。160円を割り込むと、欧州時間にかけて155円台半ばまで下値を広げ、市場ではレートチェックや介入観測が広がった。

片山財務相は30日夕、「いよいよ『断固たる措置』を取るタイミングが近づいてきた」と発言。続いて三村財務官が「これは最後の退避勧告」と投機の円売りに警告を出した。

米シカゴ通貨先物市場では、円安を見込んだ円の売り持ちが積み上がっていた。商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、4月21日時点でドルに対する円の売り越しは9万4460枚(ロング10万1386枚/ショート19万5846枚)と、前回介入があった2024年7月以来の大幅なネットショートとなっていた。

三村財務官への1日の取材では、円安対策として日本の財務当局がかねてから意欲を示していた原油先物市場への介入に関しても質問が出た。財務官はここでも具体的なコメントは控えつつ、一般論とした上で「原油先物取引についても、執行体制を常に整えている」と述べた。

複数の関係者によると、政府は3月、原油先物市場に介入する場合の具体的な手法などについて、複数の金融機関に聞き取りを行った。

前回24年7月の政府・日銀によるドル売り/円買い介入は日本の単独介入だったが、米国との連携姿勢は鮮明にしていた。

三村財務官は、現在も米国とは「極めて緊密に連絡を取っており、われわれの状況認識や行動はしっかり共有できている」と説明した。

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