Maki Shiraki

[東京 30日 ロイター] - ANAホールディングスは30日、2027年3月期の連結純利益が前期比43.2%減の960億円になる見通しと発表した。中東情勢に伴う航空燃料高が響く。IBESがまとめたアナリスト11人の予想平均値1195億円を下回った。

芝田浩二社長は決算会見で、中東情勢の影響に関して「一定の前提を置いて業績予想に反映した」と説明し、「現在の事態は第2・四半期(7─9月期)以降、段階的に影響が解消し、下期には正常化へ向かうと想定している」と述べた。

今期の営業利益予想は同31%減の1500億円。一時的に燃油費増加で約1400億円のマイナス影響を想定するが、燃油価格のヘッジで300億円、機動的な運賃設定で350億円、コスト削減などで150億円改善し、約600億円に抑える計画。

国内線では燃油価格のヘッジが「9割がた終わっている」(中堀公博グループCFO)といい、中東の影響を除けば前年並みの利益水準を見込む。

ジェット燃料(シンガポールケロシン)価格は、4─6月期は1バレル当たり200ドル、7─9月期は120ドル、10月以降の下期は90ドルに設定した。

アラブ首長国連邦(UAE)が4月28日に発表した石油輸出国機構(OPEC)脱退の影響は業績予想に織り込んでいない。芝田社長は、燃油価格動向には「ネガティブではない」との見方を示した。

芝田社長はまた、国際線の燃油サーチャージは市況の反映を1カ月早めるなどして「早期に影響をオフセットできる体制を整えた」と述べ、国内線についても「27年度中の導入に向けて検討を進めていく」と語った。

航空燃料の調達も懸念されているが、芝田社長は「各空港の動向を注視しつつも、現時点では燃料不足による減便・運休の予定はなく、計画通りの事業規模を維持する前提だ」と話した。

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