Takahiko Wada

[東京 24日 ロイター] - 総務省が24日に発表した3月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比1.8%上昇した。伸び率は前月の1.6%から拡大したが、2カ月連続で2%を下回った。米国・イスラエルによるイランへの軍事攻撃で原油価格が高騰し、ガソリン価格の前年比下落率が大幅に縮小する一方で、生鮮食品を除く食料の伸び率鈍化が続き、コアCPIの伸びを抑えた。

市場では原油高が今後幅広く波及し、コアCPIは年末に3%程度まで上昇率を拡大するとの見方が出ている。

3月のコアCPIは、ロイターが集計した民間調査機関の予測中央値に一致した。

エネルギー価格は5.7%下落と、前月の9.1%下落から下落率が縮小した。ガソリンは5.4%下落とガソリン暫定税率廃止の影響でマイナスの推移が続いたものの、下落率は前月の14.9%から大幅に縮小した。ガソリンの調査は3月11―13日に行われたため、同月19日に再開した政府補助金の影響はまだ出ていない。灯油は6.3%上昇で、前月の3.5%下落から上昇に転じた。

生鮮食品を除く食料は5.2%上昇と、伸び率は前月の5.7%を下回った。8カ月連続で伸び率が縮小した。コメ類は6.8%上昇と、前月の17.1%上昇を大きく下回った。

コア対象522品目のうち、上昇は381、下落は106、変わらずが35。上昇品目は前月の382を1つ下回った。

2025年度平均のコア指数は前年度比2.7%上昇。伸び率は24年度と変わらず、4年連続で2%を超えた。コメ類が48.9%上昇して過去最高を更新するなど、生鮮食品を除く食料は7.0%上昇した。

3月の総合指数は前年比1.5%上昇し、伸びは前月の1.3%から拡大。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は2.4%上昇し、伸びは前月の2.5%から縮小した。2024年12月以来の低い伸び。

<基調物価に強気な見方>

3月全国コアCPIは、暫定税率廃止の影響でガソリンが前年比下落にとどまったことで前年比上昇率が2カ月連続で1%台となった。しかし、中東情勢緊迫の長期化で原油価格が高止まりする中、市場では早期に2%台に浮上するとみられている。

UBS証券の栗原剛次席エコノミストは「夏頃から原油高の反映が次第に進み、年末には再び3%付近まで加速していく」と予想する。

基調的な物価上昇率についても強気な見方を示す。基調物価を考える上で重要な中長期のインフレ期待について、栗原氏は、日銀短観や日銀の生活意識アンケート調査では企業・家計ともに上昇してきているが「中東情勢が完全に織り込まれれば、さらに強い上昇になるとみられ、ビハインド・ザ・カーブへの警戒が一段と必要になってくるのではないか」と指摘する。

日銀では、物価高などがもたらす景気の下押しが基調物価の重しになるリスクへの警戒感が出ているが、栗原氏は「人手不足などもある中で、相当景気が悪くならない限り基調インフレは下振れしないのではないか」とみている。

同証券は日銀の次回利上げを6月と予想している。

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