「すべてを商業化しており、誠実さが感じられない」
個室を確保し、メーガン夫人とのグループ写真撮影の権利を得るには最高額を支払わなければならない。生活費高騰に苦しむオーストラリアで高額な価格設定は「正気の沙汰ではない」との批判を免れない。市民から「すべてを商業化しており、誠実さが感じられない」の声が上がる。
キャシディ記者によると、会場の警備と情報統制は厳重を極めた。公爵夫妻の事務局はコメントを拒否し、メディアの立ち入りは一切禁止された。現役ジャーナリストと発覚した登録者の参加は取り消された。メーガン夫人が参加者の前に現れたのは2時間に過ぎなかった。
メーガン夫人の「王室称号の現金化」の是非が問われている。バルコニーからこの騒動を眺めていた英国出身の女性が放った「3000ドルで自撮りとチャット? 馬鹿げている」という一言が「疑似ロイヤルツアー」の本質を物語っているとキャシディ記者は解説する。
「疑似公務」と「ドル」が混在する新たなビジネスモデル
オーストラリア放送協会のABCニュース(17日付)は2018年にヘンリー公爵(当時は王子)とメーガン夫人がシドニー・オペラハウスの前に立った時、4000人の観衆と王室の新しい風に対する熱狂があったが、今回は偶然居合わせた数百人だけだったとその差を伝えている。
今回のオーストラリア訪問は「疑似公務」と「ドル」が混在する公爵夫妻の新たなビジネスモデルの「リトマス試験」だったと分析する。
訪問は非公式で、オーストラリア政府の招待ではなく、警察の車列も政府公邸での宿泊もなかった。しかし、その活動内容はメルボルンの王立小児病院訪問や戦没者追悼行事への出席など、英王室の伝統的なプレーブックに倣っていた。
病院訪問中にメーガン夫人が着用していたドレスやアクセサリーは即座に人工知能(AI)を活用してセレブや著名人が着用している服をリアルタイムで特定し、購入できるプラットフォーム「OneOff」で販売された。メーガン夫人は「OneOff」に参画している。
「王室」を装った演出の裏で展開されたのが徹底したブランドの構築だった。多くのオーストラリア人が抱く不満はヘンリー公爵とメーガン夫人が王室を離脱したことではなく、家族への批判を収益化している点に尽きるとABCニュースはいう。