北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡り、カナダ国内ではトルドー首相に米国と合意するよう求める声が強まっている。

米国が合意期限とする10月1日が迫る中、カナダのフリーランド外相は19日にライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とワシントンで協議を行うが、両者は依然として複数の分野で見解が異なっており、トルドー首相は必要なら交渉から退くとしている。

こうした中、カナダ国内では経済に対する打撃への懸念から、トルドー政権の交渉方針に対するこれまでの支持が低下する兆候が広がっている。米国はカナダの輸出の75%を占めるほか、トランプ大統領は自動車への関税を警告している。

カナダビジネス協議会(BCC)のトップを務めるジョン・マンリー元財務相は「元のNAFTAより良い条件が得られると思うのは妄想だ。何かを失うのは分かっていた」と述べた。

トランプ大統領は18日、記者団に対し、カナダが乳製品に設定している高関税を批判し、「カナダは長い間米国を利用してきた。米国はカナダに好意を持っているが、カナダが置かれている立場は良い状況ではない」と述べた。

カナダの自動車産業の中心であるオンタリオ州のダグ・フォード首相は19日にカナダの交渉担当者と面会し、懸念を伝える方針だ。オンタリオ州のジム・ウィルソン貿易相は「カナダの交渉担当者は合意を望んでいないのではないかといううわさがある。担当者に会い、合意が必要であることを訴える」と話した。

カナダ当局者はNAFTAからカナダを除外することを米議会が支持することはないとみている。

マンリー氏は、トルドー政権が米議会をあてにしていることにBCCの会員は懸念を強めているとし、「非常にリスクの高い戦略だ」と述べた。

米下院共和党のスティーブ・スカリス院内幹事は18日、カナダの交渉戦略に「多くの議員がいらだちを強めている」と指摘し、カナダがNAFTAから除外される可能性があるとの見方を示唆した。

[オタワ 18日 ロイター]
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