カナダ最大都市トロントで10日、米国領事館の建物に向け拳銃で発砲される事件があった。負傷者は出ておらず、動機は明らかになっていないが、カナダのカーニー首相は「言語道断の行為だ」と非難。警察は事件を受け米国とイスラエルの外交施設の警備を強化した。
トロント警察によると、発砲があったとの通報を受けて現地時間午前5時半(日本時間午後6時半)ごろに市中心部にある米国領事館へ駆けつけたところ、使用済みの薬きょうと建物への損傷が確認された。目撃情報によると、午前4時半ごろに白いスポーツ多目的車(SUV)から男2人が降り、領事館の建物正面に向けて拳銃で発砲し、そのまま逃走したという。
事件を受け、カナダ王立騎馬警察(RCMP)はトロントにある米国とイスラエルの領事館のほか、首都オタワにある両国の大使館の警備を強化した。今回の事件を国家安全保障上の事案として調査するとしている。カーニー首相は「暴力と威嚇を目的とした言語道断の行為だ」とXに投稿。「犯人を特定し、厳正な法の裁きを受けさせるためにあらゆる手を尽くす」とした。
トロント周辺では先週、ユダヤ教の礼拝所「シナゴーグ」に対する発砲事件が3件、相次いで発生。いずれの事件でも負傷者は出ていない。トロント警察は、今回の米国領事館での発砲とシナゴーグでの一連の発砲との関連について判断するのは現時点で時期尚早としている。
米国務省は、トロントでの今回の事件を把握しており、地元の法執行機関と連携しながら状況を注意深く監視しているとする声明を発表した。
米国の外交施設を巡っては、ノルウェーの首都オスロにある米国大使館で8日未明に爆発が発生している。

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